代表仲人阿部のささやきコラム
No.71 “ 活字 ” に、もっと、触れよう! そして、学ぼう!
代表仲人ブログ
2007.12.19
“ 活字離れ ” が取りざたされる昨今、読む力、書く力、また言語力を養い育むためにも、
書籍や新聞等の文字媒体に触れるのは、とても大切なことですよね。
時には、本や新聞記事などから、学ぶべき事柄も多くあると思いませんか?
先週の中日新聞に、高校野球の名監督としても有名な坂口慶三さんのインタビュー記事が、
掲載されていました。
古巣の強豪・名古屋の東邦高校を去り、岐阜県の大垣日大という新天地に赴いて、わずか二年。
今年、春夏連続甲子園出場へ導いた坂口監督に、
「 キャッチボールもまともにできないチームを、どうして二年で甲子園へ行けたのか ? 」
を、テーマに語られていました。
『 僕が、二年前就任した時、大垣日大にとって甲子園なんて、はるかかなただった。
だから、最初は、夢を持たせることが大事だったんだ。
甲子園は、高校生の夢の舞台。 楽しいところなんだ。 一緒に行こう!と。
そして、心・技・体の中でも、まずは、心を鍛えること。
心を鍛えなければ、安定した強さにはなりませんからね。
私は、社会科教論ですから、たとえに、歴史の話をするわけです。
例えば、「信長は、なぜ、明智光秀に謀反を起こされたのか」
「秀吉は、なぜ、天下をとれたのか」ってね。
こういう話は、子供たちの頭に残る。
その中から、勝負の世界で必要なものを掴み取って欲しい。
例をだして、何度も何度も、子供達に話していくうちに、
甲子園へ突き進むことができたんです。
もちろん、鬼の坂口といわれる練習の厳しさは、変えていませんよ(笑)
でも、厳しさの中に温かさを忘れていけません。
ただ、今の子供達は、軟弱になった。 身体も弱ければ、ハートも弱い。
叱ってもいないのに、ただの注意なのに、ふくれっ面をする。
すぐに、顔に出すんですよね。
純朴・純真な子供が減りました。だから、野球を通して、
僕は、子供達にしつけをしているようなものです。
まばたきするのも、呼吸するのも忘れるほどの緊張感をつくってやる。
ると、自然と心が磨かれる。
思いやり・感謝・信頼・尊敬、
それを三年間、野球を通じて体中にしみこませて卒業させる。 親に代わってね。
しつけは、親の役目なのにね。 少子化だから、モノで愛情を表現してしまう。
モノが善悪を見えなくしてしまうんです。
子供へのしつけは、厳しく叱って、その後のフォローが大事。
これを今の親達は、知らない。
叱ることも褒めることも、子育ての一番大事なところです。
僕にとっては、接する相手(子供達)は、いつも変わらないわけです。
卒業しても、新入生が入ってくる。しかし、僕の年齢だけは、上がっていく。
「老いた」なんて、思わせたくないから、僕の身体のエネルギーすべてを出すんです。
63歳でも、まだ、ピチピチしたものを子供達に、
また、同世代の男性陣に、与えていきたいですね。 』
坂口監督へのインタビューを終えた記者の感想には、
『 よく通る大きな声。今の日本がおかしいのは、「すべて、親の責任」との
熱弁に思わず姿勢を正した。
古きよき “ 日本のおやじ ” を見たようだった。 それに、よく笑う。
勝利にこだわり過ぎて、大事なものを見失う指導者が少なからずいる中で、
坂口監督の徹底した指導理念とグランドに立つおやじの背中に、
アマチュアスポーツの原点を見た気がします。 』
坂口監督のインタビュー記事を読みながら、私の中学時代からの恩師でもある
バスケットボール部監督(現在は、岐阜の某中学校校長)との思い出が重なりました。
私の結婚式にご出席下さった際のスピーチで、数々の思い出話の最後に、
『 僕は、直美さんに、一度も、誉める事をしなかった。
強くなってもらいたいの一心で、叱って叱ってばかりの毎日でした。
教育者としては、ダメな先生です。
そんな私が、この場で、また、旦那様に、こんなこと申し上げるのもおかしな話ですが、
どうか何気ないことにでも、直美さんを誉めてあげてください。
僕に出来なかった心残りを、どうか、宜しくお願いします。 』
当時、校内でも有名な・・・超~鬼監督で、校則にも超~厳しい生活主任でもあった
恩師の深き愛情にふれさせて頂いた場面でした。。。
私は、恩師から、バスケットボールを通じて心・技・体を教わり、
中でも、一番、心を鍛えて頂いたと感謝するばかりです。
私が強くなった(!?)最初のキッカケですね(笑)
また、私自身、子供を持つ親として、坂口監督の言葉に、姿勢を正す想いです。
子育て本としても有名で、世界22カ国で愛読され、
日本でも120万部を超える大ベストセラーにもなった “ 子どもが育つ魔法の言葉 ”
初めてのことだらけの子育ての中で、
この本に出会った私は、肩の力が抜け、心救われた想いがしました。
【 子は、 親の鏡 】
けなされて育つと、子供は人をけなすようになる。
とげとげした家庭で育つと、子供は乱暴になる。
不安な気持ちで育てると、子供も不安になる。
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子供はみじめな気持ちになる。
子供を馬鹿にすると、引っ込み思案な子になる。
親が他人を羨んでばかりいると、子供も人を羨むようになる。
叱りつけてばかりいると、子供は、「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう。
励ましてあげれば、子供は自信を持つようになる。
広い心で接すれば、キレる子にはならない。
誉めてあげれば、子供は明るい子に育つ。
愛してあげれば、子供は人を愛することを学ぶ。
認めてあげれば、子供は自分が好きになる。
分かち合うことを教えれば、子供は思いやりを学ぶ。
親が正直であれば、子供は正直であることの大切さを知る。
子供に公平であれば、子供は正義感のある子に育つ。
やさしく思いやりを持って育てれば、子供はやさしい子に育つ。
守ってあげれば、子供は強い子に育つ。
和気あいあいとした家庭で育てば、
子供は、この世の中はいいところだと思えるようになる。